チャットレディは年間所得が「本業48万円以上」「副業20万円以上」で所得税の確定申告が必要ですが、初めての確定申告は書き方が分からない方が多いと思います。
今回は、チャットレディの所得税の確定申告書の書き方を画像で記入例を紹介しながら解説します。
チャットレディの所得税・確定申告書を作成するために必要なもの
チャットレディの所得税・確定申告書を作成するにあたり、表にまとめた内容を準備しましょう。
社会保険料控除に関しては人によって「医療保険料控除」など様々な内容が該当しますが、一般的な個人事業主は「国民年金保険料控除」と「国民健康保険料控除」です。
どのような控除が該当するのか分からないときは、税務署へ電話して確認しましょう。
項目 | 内容 | 確定申告書での役割 | 提出の有無 |
---|---|---|---|
マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類) | マイナンバーを確認できる書類と、運転免許証などの本人確認書類 | 申告者の特定・本人確認に必須 | 提出あり(コピーを提出) |
帳簿 | 売上・経費を記録したノートや会計ソフト | 所得金額を計算するための基礎資料 | 提出なし(保存義務あり) |
国民年金保険料控除証明書 | 日本年金機構から送付される証明書 | 社会保険料控除として申告書に記入・添付 | 提出あり(原本を提出) |
国民健康保険の納付書・支払証明書 | 市区町村が発行する支払証明書、または納付書の控え | 社会保険料控除として年間支払額を申告書に記入 | 提出なし(記入のみでOK) |
チャットレディの所得税・確定申告書の書き方を画像で解説
所得税の確定申告書は「国税庁 確定申告書等作成コーナー」で作成するのが一般的です。
今回は、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」で所得税確定申告書を作成する場合の記入例をご紹介します。
国税庁・確定申告書等作成コーナーへアクセスする

「国税庁 確定申告書等作成コーナー」へアクセスすると、このような画面となります。
「作成開始」をクリックします。
e-Taxがなければ書面で作成する

提出方法は「e-Tax」が便利ですが、e-Taxを利用できない、あるいは準備が面倒なら「書面」を選択します。
年齢や職業などを記入する

①~④を記入します。
「②職業」はチャットレディが本業なら「個人事業者」、チャットレディが副業なら「会社員」を選択しましょう。
所得税を選択する

所得税の確定申告を行うため、「所得税(白色申告)」を選択します。
「青色申告」の場合、左から2番目の「決算書・収支内訳書(+所得税)」を選択して申告書等を作成しましょう。
青色申告とは、白色申告の基礎控除48万円に対して、最大65万円の控除を受けられるメリットがあります。
ただし、青色申告するためには「開業から2か月以内、またはその年の3月15日までに税務署へ申請」しなければなりません。
一般的に超高収入を稼いでいるチャットレディを除くと、白色申告で所得税の確定申告を行っている女性がほとんどです。
収入の種類は雑所得を選択する

チャットレディの収入の種類は「雑所得」を選びましょう。
ただし、継続性や独立性をもって事業といえるのであれば、「事業所得」で所得税を申告することも可能です。
雑所得の入力画面で所得の種類を確認する

雑所得を選択すると、雑所得の所得を入力する確認画面となります。
そのまま次へ進みましょう。
雑所得の金額を出演サイト別に入力する

雑所得の入力画面では、種目は「放送出演料」を選びます。
ただし、テレビに出演する芸能人などの意味合いも強いため、迷うなら「その他」を選択して説明欄に「配信者」と掲載しても問題ありません。
種目に関してはそこまで厳格さがないため、多少は曖昧でもどのような仕事で得た所得なのかが分かればOKです。
また業務に該当するかどうかは「該当する」を選択します。
雑所得の入力は出演先別で全件を入力するため、収入金額は各出演先の年間収入を記入します。
経費は出演先ごとに分けるとややこしいため、1件の雑所得の入力の必要経費に全ての経費を合算した金額を書いてOKです。
その場合、他の雑所得の必要経費は全て0にしましょう。
出演先の運営会社の所在地と会社名を入力する

雑所得の入力ページでは、チャットレディの出演先(報酬を支払う会社)の会社名と住所を入力します。
会社名と住所がわからない場合は、出演先のライブチャットに「所得税の確定申告を行うため、会社名と住所が必要です。教えて頂けますか?」とメールで聞きましょう。
雑所得の入力を確認する

1件の入力を終えると確認画面が表示されるため、内容に問題がなければ2件目も同じように入力します。
全ての雑所得を入力したら総所得を確認する

全ての雑所得を入力したら、合計の雑所得が表示されます。
控除を入力する

雑所得の入力が終わったら、次は控除を入力します。
控除とは、所得から差し引かれる金額なので、控除額が多いほど所得が低くなるため、納税額が安くなります。
控除は控除の種類と金額を入力する

控除の入力画面では、該当する控除の種類を選んで、金額を入力します。
控除額を確認する

全ての控除を入力したら、画像のように各控除額が表示されます。
一般的に本業でチャットレディをしている場合は「国民年金保険料」と「国民健康保険料」が該当します。
国民年金保険料は年末あたりになると「控除証明書のハガキ」が送付されるため、ハガキに掲載されている控除額を入力して、控除証明書としてそのハガキを申告書に添付して提出します。
国民健康保険料は控除証明書がないため、金額を記入すればOKです。
金額がわからない場合は、お住まいの市役所に電話をして「所得税の確定申告の控除のために、国民健康保険料の金額を教えて頂けますか?」と聞きましょう。
またその他の控除が該当するかどうかわからない場合、国税庁に電話をして「どの控除が該当するのか分かりません。所得税の確定申告がはじめてなので、教えて頂けますか?」と聞けば回答してくれます。
所得税の納付額を確認する

控除を入力したら、あなたの所得税の納付額が自動計算されて表示されます。
所得は「年間収入」-「基礎控除48万円(白色の場合・自動計算で差し引かれる)」-「経費(雑所得で入力した経費の合計額)」-「控除(国民健康保険料など)」=「所得」です。
今回は所得を100万円で入力したため、所得よりも経費や控除のほうが金額が多かったため、納税額は0円となりました。
ちなみに納税額が0円であれば確定申告書をする必要はありません。
ただし、0円申告といって所得が0円であることを申告すると、住民税や国民健康保険料が安くなるケースもあるため、人によって0円申告しておくほうがメリットが大きいです。
また所得税の納付方法は「銀行口座から引き落とし」や「納付書で支払い」などを選べます。
最終確認画面で入力情報を確認





最終確認画面では、これまでに入力した情報を確認できます。
また住民税の徴収方法を変更する項目もあるため、「副業バレ」を防ぐために住民税の支払方法を変更したい場合は「自分で納付(普通徴収)」を選択しましょう。
全てを入力したら所得税確定申告書を印刷して税務署に郵送する
全ての入力を終えたら、所得税の確定申告書を印刷して税務署に郵送すれば完了です。
控え用も合わせると10枚以上と印刷枚数が多くなるため、翌年もチャットレディの仕事を継続するならe-Taxで確定申告を行うほうが印刷しなくていいので楽です。
まとめ | チャットレディの所得税確定申告書の書き方は慣れると簡単
初めての所得税の確定申告書の作成は悩むと思いますが、1つ1つ疑問を解決すれば意外と簡単です。
困ったときは税務署に電話して疑問を解決すれば、初めてでも簡単に所得税の確定申告書を作成できます。